ということで、SPの前面にぽっかりと空いているバスレフポートにタオルを詰め込んでみたわけですが、これがもうケーブルの変化なんてかすんで見えてしまうくらい効きました。すごいですよ。もう、音像の見え方、音場の透明感、奥行き、広がり。全てが驚くほど向上していました。
さらに、音のリアリティがおかしいくらいアップしているんですよ。ヴォーカル、ギター(アコ/エレキ両方ですよ)、ピアノ…もう、今まで何を聞いていたんだろうというくらいリアルな音がオーディオから出てきています。
とはいえ、副作用も当然あるわけで。打ち込み系の持続する低音が出ないんですね(汗。自分は低音を聞く方ではないので、結構どうでもよかったりしますが…(笑。それ以上にメリットが大きすぎてやめられません。低音はコーナーに近づけて増強するという手段もあるので何とかなるでしょうし、何とかしたいと思います。今はかなりコーナーから離れたところ(とはいえ6畳ですからたかが知れていますが/笑)にセッティングしてあるので、また少しずついいポイントを探って「とらべる・スピーカー」になると思います。
で、スピーカから音が出てくるということは厳然とした物理現象ですから、ここに言い訳の余地はないわけです。当然のことながら室内に定在波やフラッターエコーが立ちますし、マルチウェイSPであればユニット間の位相差やそれぞれの受け持ち帯域の違いなどが出てくる音に影響を与えるわけです。
さらに、どのようなアンプやスピーカを持ってきたとしても、室内の振動モードからは逃げられないわけです。一部のアンプでは関係ないと言っていますが、物理現象を理解していないのではないかと思ってしまいます。理論が全てではなく、出てきた結果が全てを物語ることは承知していますが、少なくとも今まで営々と築かれてきた古典物理学がその程度のことでひっくり返されるわけがないと思いますがいかがでしょうか。
話は長くなりましたが、結局の所スピーカをどう鳴らしてあげるか、ということがオーディオでいい音を出せるか出せないかの勝負なのかな、と思います。周波数応答がフラットではない閉鎖された部屋の中で、空気の振動の源であるSPをどこにどう置くか、そのSPを駆動するアンプが100%の力を出せているか、そのアンプにどれだけの情報を送り込めるか。やっぱりこれらが重要なんだと思います。それが、この頃よくこのBlogでも話題にするセッティングの重要性や電源の重要性のもととなっているわけなんですね。。
で、どうやって機械の力を引き出してあげるかといえば、それはやっぱり機械と部屋とつきあっていく中で機械から教えてもらうしかないのかな、と思います。置き場所を動かしたりケーブルの取り回しをかえてみたり。そういう変化に対してどのような変化が起きるかは当然機械によってそれぞれ違うわけですから、結局やってみるしかないわけです。
やっていく上では、いくつかののセオリーが選択肢として頭に浮かぶわけですが、どれか一つだけで解決するということってまず無いと思います。いくつかを混ぜてみたときの方が好ましい結果が得られることが往々にしてあり得ます。どれか一つ、と決め打ちしてしまった方が気分は楽ですが、それで失ってしまうお金と時間はあまりにももったいないかな、と思います。
説教調で申し訳ありません…。若さで許してください(笑